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「いってきまぁす」 …今日は、いないんだ。 昨日南都がいた場所をチラッと見ると、残念なような、ほっとしたような…複雑な気持ちになる。 南都を意識してる? 頬にそっと手を当てると蘇る柔らかい感触。 薫太を意識してる? 不思議な気持ち。 ただの幼なじみ、なのに… ぐるぐると2人の事ばかりが頭の中を動き回る。 ―ドンッ!!!!!! 「いたっ…?!」 そんな事を考えていたら、突然体に衝撃が走った。 「え?沙羅??」 「ごめんなさ……湊斗?!」 どうやら前を歩いていた人にぶつかってしまったよう。 顔を上げると…そこには湊斗の姿があった。 「おはよ。大丈夫?」 「あはは…ごめんね、なんかぼーっとしちゃっててっ」 偶然出会った湊斗と、沙羅は自然とそのまま一緒に登校することに。
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