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薫太。
彼は沙羅の幼なじみで、人懐っこく素直な男の子。
茶色いふわふわな髪、くりっとした大きな瞳、女の子にも見えるその中性的な外見は幼い頃のままだった。
「薫太変わってなーいっ」
「まじ?!これでも身長はだいぶ伸びたんだよ?!ほらっ、沙羅よりおっきいし!」
沙羅は現在158㎝。
少し目線を上げた所に薫太の顔があった。
…170㎝くらいだろうか?
「ほんとだ…昔はあたしのが大きかったのに」
「だろー?俺ももう立派な男なのっ」
可愛い顔と細い身体は相変わらず健在のよう。
だがあの頃とは違い、薫太は微かに「男」の顔をしていた。
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