8/14

1572人が本棚に入れています
本棚に追加
/282ページ
薫太。 彼は沙羅の幼なじみで、人懐っこく素直な男の子。 茶色いふわふわな髪、くりっとした大きな瞳、女の子にも見えるその中性的な外見は幼い頃のままだった。 「薫太変わってなーいっ」 「まじ?!これでも身長はだいぶ伸びたんだよ?!ほらっ、沙羅よりおっきいし!」 沙羅は現在158㎝。 少し目線を上げた所に薫太の顔があった。 …170㎝くらいだろうか? 「ほんとだ…昔はあたしのが大きかったのに」 「だろー?俺ももう立派な男なのっ」 可愛い顔と細い身体は相変わらず健在のよう。 だがあの頃とは違い、薫太は微かに「男」の顔をしていた。
/282ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1572人が本棚に入れています
本棚に追加