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南都は…
相馬和哉にやきもち焼いたのだろうか。
それしか考えられない。
1人屋上に残された沙羅は、自分の唇にそっと触れる。
…キス、するかと思った。
間近で見た南都の真剣な瞳が、頭から離れない。
これでもかってくらい、ドキドキした。
「嫌、じゃなかったよ…」
沙羅は自分の中に芽生えた感情に、ただ戸惑うばかりだった。
その頃…
屋上を出た南都は廊下にしゃがみ込んでいた。
あんな1年のガキに嫉妬するなんてばかみたいだ。
…余裕ないのバレバレじゃん!
自分のとってしまった態度にひたすら後悔。
しかし…
「あー…。やっぱちゅーしとけばよかったぁ」
火照った頬。
潤んだ瞳。
先ほどの沙羅の表情が頭を過り、違う意味でも後悔するのだった…
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