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「さーらっ!」
「えっ?!あーっ!!!!!!」
昼食は庭でバーベキュー。
沙羅は串に刺さった野菜を焼いていたのだが…
「焦げちゃった…」
薫太の声で我に返ると、目の前には真っ黒に焦げたカボチャが。
見るも無惨な光景。
「ぼーっとしすぎだよ。こないだ学校の階段でつまずいてたし、その前は壁に…」
薫太はクスクスと笑いながら、励ますように沙羅の肩を叩く。
「勿体無い…」
早速これだ。
考え出すと他の事が手につかなくなる沙羅の悪い癖。
南都のこと。
侑希のこと。
もう変に考えない様にしようと思ってたのに…
「カボチャさん、ごめんなさい」
沙羅は変わり果てたカボチャを見つめ、がっくりと肩を落とした。
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