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海での態度、あからさま過ぎたかな… あのあとから南都はムスッと機嫌悪そうにしていた。 でも侑希にあんなところを、見られるわけにはいかない。 だって、侑希は… コンコン。 薄れていた意識。 そんな沙羅の目を覚まさせるようなタイミングで、誰かが部屋の扉を叩いた。 「ふぁ…はい…」 覚醒しきらない重い体を起こし、扉を開ける。 するとそこには… 「…寝てたの?」 「南都…!!どうしたの??」 沙羅は慌てて乱れた髪を直す。 まさか、南都が来るなんて! 「言ったじゃん。時間ちょーだいって」 「あ…うん…」 「来て」 屋上で話していたことだ。 差し出された南都の手を、沙羅は戸惑いながらも握った。
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