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時が止まった。 こうもハッキリ言われると、言葉が出てこない。 誤魔化せない… 「沙羅」 2人の視線が合う。 まるで…屋上で再会した時のように、目が離せない。 「好き」 たった一言。 だけど、胸の奥が熱くなって…それが全身に広がっていく。 不思議な感覚。 「他の女なんかいらない…俺の傍にいて?」 気が付けば、沙羅の中で南都の存在が大きくなっていた。 一緒にいると楽しくて、ドキドキして… いつだって、南都のことが気になって仕方がなかった。 この気持ち、『好き』なんだって思う。 南都の気持ちに応えたい。 「うん」って言いたい。 だけど… 無視できない。 頭を過る侑希のことを…
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