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「あ、そうだ。杏里、具合はどう?」
あの男が去ってからしばらくたって、病室にも再び平和な空気が流れ始めたとき、聞かれた。
「うん…大丈夫…。」
「さっきは、途中で出て行っちゃってごめんね。私はね...あなたの母親よ…。」
やはり、そうだったのか…。
母親に聞きたいことは、たくさんあったが今は何より休みたかった。
「お母さん…ちょっと疲れたから休むね…」
そう言うと、返事も聞かないうちに眠りに入った。
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