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「鮎川さん、朝ご飯ですよ。」
「あ、はい…。」
記憶を失って目が覚めてから、1日が経った。
昨日、後から自分の名字を知った。
鮎川杏里…
それが、自分の本名。
どうやら、看護士さんの話だと3日間、目を開けなかったらしい。
しかし、目を覚ますなり自分のこともわからないなんてね…ι
心の中で苦笑いした。
「じゃあ、ここに置いときますね。」
看護士さんの声で、現実に戻された。
看護士さんにお礼を言うと、笑顔で出て行った。
昨日、あれからは誰も来ることはなく...
病室に来たのは、医者ぐらいだった。
そして、医者から一部の記憶喪失ということを聞いた。
どうやら、生活は普通にできるのだが...
人の顔や名前、場所等を忘れてしまっているらしい…
確かに、ここが何処なのか…
わからない…ι
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