―§記憶②§―

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「鮎川さん、朝ご飯ですよ。」 「あ、はい…。」 記憶を失って目が覚めてから、1日が経った。 昨日、後から自分の名字を知った。 鮎川杏里… それが、自分の本名。 どうやら、看護士さんの話だと3日間、目を開けなかったらしい。 しかし、目を覚ますなり自分のこともわからないなんてね…ι 心の中で苦笑いした。 「じゃあ、ここに置いときますね。」 看護士さんの声で、現実に戻された。 看護士さんにお礼を言うと、笑顔で出て行った。 昨日、あれからは誰も来ることはなく... 病室に来たのは、医者ぐらいだった。 そして、医者から一部の記憶喪失ということを聞いた。 どうやら、生活は普通にできるのだが... 人の顔や名前、場所等を忘れてしまっているらしい… 確かに、ここが何処なのか… わからない…ι
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