-§記憶①§-

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―ガタガタ― 大きな音を立てて、さっきのおばさんが入って来た。 その後ろには、医者と思われる人と看護士が着いて来ている。 「お母様は、外で待っていて下さい。」 医者の言葉に、おばさんが出て行った。 お母様...って誰の? 考えると、再び激しい頭痛が襲った。 「…ッ……」 顔をしかめると、すぐに医者が寄って来た。 「杏里さん、大丈夫ですか?」 杏里...。 起きてすぐに聞いた名前..。 それが、自分の名前? 「杏里さん?どうかしましたか?」 医者の心配そうな顔を見ながら、言った。 「私は、誰ですか…?」
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