-§記憶①§-

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―ガラッ― 「杏里~~(泣)」 ガバッ 「Σ(ビクッ)」 再びいきなり扉が開いたかと思ったら、何かが自分に抱き付いて来た。 あまりに突然のことで、頭が働かない...ι 「大丈夫?どこか痛くない?お腹空いてない?」 えっと... 「誰でしょうか...ι」 いきなり入って来て抱き付いたと思えば、質問責めにする少女をぼーっと見つめた。 「私のことも忘れちゃったんだ…。」 そう呟く少女の目は、悲しそうだった。 さっきから、みんな自分のせいで悲しい表情になってる…。 そう考えると、罪悪感が浮かんだ。 でも、やっぱり目の前の少女のことは分からなかった。 「小夏~!!!」 いきなり聞こえた声に、また驚いた。 いつの間にか、もう1人少女が病室の中にいた。 「杏から、離れろ!!」 パコッ 「え?」 「痛っ!」 少女は、そう言うと手に持っていたスリッパでもう1人の少女の頭をはたいた。
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