-§記憶①§-

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「杏は、まだ目が覚めたばっかなんだぞ!!」 「あ、そうだった。」 「忘れてたんかい!!」 パコッ 小夏と呼ばれていた子が、再び叩かれた。 2人の会話を聞いてると漫才みたいだ...ι それにしても、スリッパで叩くって...ι 「杏里ごめんね。」 「ハッ!全然良いよ...」 ぼーっとしていたため、いきなり話し掛けられて驚いた。 「杏、私たちの記憶が無いんだって…?」 もう1人の少女が、ゆっくりと聞いてきた。 悲しい顔は、させなくないけど... 「うん…」 これが、事実。 「そっかぁ……」 やっぱり悲しい顔... 「私、安谷日向っていう名前。」 日向は、突然自己紹介をした。 「やすたに...ひなた..」 頭の中で反復してみた。 でも、分からなかった...。 「私は、川原小夏☆」 「かわはら..こなつ..」 小夏は、さっきとうってかわって元気な自己紹介だった。
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