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「日向チャンに小夏チャン..ごめんね。」
「「え?」」
自分の言葉に、2人の声が重なった。
「2人のこと...忘れちゃって。」
言った後、俯いた。
2人の反応が怖かったのだ。
「杏、そんなこと言わないで…。」
口を開いたのは、日向だった。
「そうだょ。杏里は、杏里だもん。私たちとの思い出が消えちゃったのは、悲しいことだけど...これから、取り戻すように作っていけばいいじゃん。」
笑顔で言う小夏が眩しかった。
「日向チャン、小夏チャン...ありがと。」
今度は、お礼を言った。
「ん~」
しかし何故か、日向は唸っている…。
「なに…?」
何か悪いことでもしたのだろうか…?
下げていた頭を上げると、日向が眉間に皺を寄せていた。
「えっと…」
小夏にヘルプサインを送ると、いきなり日向が目の前に指を出して来た。
「Σ(ビクッ)」
「日向チャンって、辞めて。気持ち悪いから…」
「へ?」
驚いているのを無視して、日向が言った。
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