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  やたら多い袋を指差して無表情に手招きをするナルちゃん。 「えぇ、手伝ってくれないの?」 そのまま外に出ていこうとするナルちゃんに頬を膨らませる。 「待ち合わせ。ご飯いらない」 しかしナルちゃんはそれだけ言うとサッサと出ていってしまった。 ……さすがにそこまでやってくれないか。 「待ち合わせってことは、今日も女の人と会うんだ…」 ここ数日、ナルちゃんと一緒に過ごして、ナルちゃんがどんな人なのか大体わかってきた。 女遊びが激しい。 毎日、しかも毎回違う女の人と会ってる。 なのに約束どおり私を三日、もしくは二日置きに抱く。 他の人を抱いたあとに私を抱くのは嫌だとは言わないけど…… どんだけ性欲あるのよ。 「まぁ、ナルちゃんが家にいないおかげで私は好き放題できるんだけど」 そんな独り言をつぶやきながら、私は一つ一つ袋から食器などを出していく。 「ん…!?」  
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