3.

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  私、棚に戻さなかったっけ? 手元には猫のマグカップが色違いで二つ。 ナルちゃんが私らしいと言ったカップと、私がナルちゃんに似てると思ったカップ。 まぁ、どっちも可愛いから気分で変えて飲もうかな。 って。 「えぇ!?」 今度はお椀が二つ出てきた。 「…まさか」 なんとなく予想がつく。 私は袋を次々と空けて中身を取り出した。 「やっぱり…」 どうりで袋が多いわけだ。 会計の時はナルちゃんがやるって言ってくれて、私はその言葉に甘えた。 その間に雑貨屋で小物を見ていた。 だから気が付かなかった。 そう。私の目の前には自分が気に入った至ってシンプルな食器。 それも二組ずつ。 ナルちゃんってば、ちゃっかり私のご飯食べる気ね。 …って、私は住ませてもらってる身だからこれくらいやんなきゃダメか。 それにナルちゃんは、あの時言ったようにほとんど家にいないし、楽なほうだ。 一緒にご飯を食べたのだってまだ一回。 確かあの時は簡単な鮭のホイル焼きを食べた。 「…今日は煮魚にしようかな」  
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