3.

9/12

960人が本棚に入れています
本棚に追加
/140ページ
  なんだかとても歩きたい気分で、私は徒歩で隣町までやってきた。 オフィス街だけあって栄えている。 オフィス以外にもたくさん珍しいお店があって、私はキョロキョロと目移りをする。 「あ、可愛い」 とある小物屋さんのウィンドウに飾られた、猫のぬいぐるみ。 私ってば最近、やたらと猫に目が無いな。 しばらくそこに立ち止まって、ウィンドウを見つめていた。 「あ…ナルちゃん」 ウィンドウに反射して、歩いてくるナルちゃんを発見。 あのルックスはかなり目立つ。 当然ナルちゃんの隣には、約束したと思われる女の人。 あ、なんかこっち来る。 隠れるべき? それとも素通りするべき? ど、どうしよう… 「…みぃ?」 あたふたしているうちにナルちゃんが私に気付いたらしく、すぐ隣に立っていた。 隣にいる女の人の視線が痛い。 なんとなく気まずくて、回れ右をする。 ナルちゃんがまた呼んだ気がするけど無視。 隣にいた女の人に変な勘違いされちゃ困るし。 ナルちゃんの女の人見たのはこれで三人目。 どの人も凄く綺麗で、スタイルもボンキュボンのナイスバディ。 それに比べて… 「…………………」 ペタリ。 私の胸は…小さい。      
/140ページ

最初のコメントを投稿しよう!

960人が本棚に入れています
本棚に追加