3.

10/12
960人が本棚に入れています
本棚に追加
/140ページ
  ナルちゃんから逃げるようにやってきたのは見知らぬ公園。 一心不乱に歩いてて、気が付いたら公園にいた。 上を見れば、さっきまで明るかった空はすでに薄暗く、人気もない。 …帰ろうかな。 道なんてわかんないけど、とりあえず重たい足取りで公園を出た。 体も重くて、自然と視線は足元にいく。 「……あれ?」 車が来る気配がして、顔を上げれば目の前には見慣れたアパート。 「……………」 どうやら私がいた公園は、ナルちゃんのアパートからすぐ近くだったらしい。 知らなかったな。 こんな近くに公園なんてあったんだ。 そんなことを考えながらアパートの階段を上がる。 そろそろお腹がすいたし夕食作ろうかなぁ。 なんて、のんびり考えながら鍵を取り出した。 「おかえり」  
/140ページ

最初のコメントを投稿しよう!