4.

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  「わ。雨かよ」 スーパーから出てきた私とナルちゃんは、目の前に広がる光景にため息。 『今日は厚い雲に覆われますが、雨が降る心配はございません。お出かけにはちょうどいいかも知れませんね。』 と確かに朝のニュースで言っていた新人らしき可愛いお天気お姉さん。 どこが心配いらないのよ。 気象予報を信じていたであろうサラリーマンや主婦、学生たちが慌てて走っていくのが目に入る。 …でも仕方ないか。 新人さんだもんね? 可愛かったし許してあげるよ。 なんて頭の中で勝手に決め付け、上から目線の偉そうな私。 「傘一本でいーよな? 家にあるからあまり増やしたくないし」 そんな私とは違って、淡々と話を進めるナルちゃんは、今店の人が店頭に持ってきたビニール傘を手に取って私の方に振り替える。 私は頷きながら傘に目を向けた。 しかし次の瞬間、吹き出しそうになって慌てて視線をそらした。 「な…なんでその色?」 視界に傘が入らないように必死にナルちゃんの目を見て、笑いを押し殺して聞いてみる。 だけどやっぱり堪えきれなくて、とうとうナルちゃんの目すら見えず顔を下に向けた。 「珍しくない? ピンク」 それに気付いてないのか、気にしていないのか。 ナルちゃんはどこか嬉しそうにそう言って再び店に入っていった。 「………」 ……ピンク、ねぇ。      
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