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  道端の大きな水溜まりにスーパーの袋を持って相合傘をした私とナルちゃんがぼんやり映っている。 なんか夫婦みたい、と私はナルちゃんに気付かれないよう笑った。 …雨が止んでたらもう少しハッキリ見えたのにな。 あの日から、何故かナルちゃんはよく家にいるようになった。 ご飯はほぼ毎回一緒に食べている。 そのことになんだか嬉んでいる自分がいた。 「あら、久志」 ナルちゃんのアパートが見えてきた頃、前からスラッとした女の人がブランド物の傘をさして、ナルちゃんのもとへ近づいてくる。 その見事な容姿が女の私ですら魅了させた。 いままでナルちゃんの知り合いの女性を何人も見てきた。 なぜなら最近私が始めた最寄り駅の近くのコンビニ(前のコンビニよりも時給がかなりよかったからそこに即決した)に、ナルちゃんが毎日のように来るからだ。 しかもほぼ毎回違う人。 どの女の人も綺麗でスタイルがいい人ばっかりだった。 だけど今目の前にいる人は今までで一番綺麗で上品に感じる。  
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