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私の顔をチラッと一瞬だけ見てから、ナルちゃんはスーパーの袋を持ったまま行ってしまった。
私は素直に頷いて離れていくナルちゃんたちを目で追う。
「………綺麗」
スラッとした2人の後ろ姿は輝いている。
格好いいとか可愛いとかじゃなくて…
2人とも綺麗、なのだ。
圭吾より背のあるナルちゃんは、きっと180センチは越えている。
美波と言う人も背が高い。170センチは越えていそう。
2人ともモデルのようだ。
背だけじゃなくて顔も。
お似合いというのはこういうことを言うのだろう。
「…いいな」
羨ましいな。
私なんてあんなにくっついていたことない。
美波さんがナルちゃんに寄り添うように腕を組んで、相合傘をしている。
その光景は2人が本当の恋人同士なんだと見せ付けられたように感じた。
いや、2人は恋人なんだろう。
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