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手のひらに何かが乗っている…ネズミ?
ただのネズミだ…何の変哲もないただのネズミ…
そのネズミは話し出した。小さい声のはずなのにやけに耳に響く…
「私の名は【No30】もっとも…この名はお前達人間が付けた名だがな。
しかしそんな事は今はどうでもいい…私は進化したのだ!私は新しい能力を得た…他者の脳に干渉し、操る能力。ただし人間の脳は複雑で干渉すら出来ないがな。」
自らを【No30】と名乗ったネズミ…瞬は研究所の中にあったガラスケースを思い出した。
30個のガラスケース…最後の1個は空だった。
美咲がNo30を睨み付けて叫んだ。
「No30!!あなたこの研究所のガラスケースの中に居たでしょ?ここにいる怪物達は元は人間なんでしょ?目的は何!?」
すると、No30はニヤリと笑い、ホルスの手から飛び降りて瞬の父の頭に乗った。
「父さんに触るな!どけ!」
瞬は駆け出したが、すぐに1匹の狼人間に掴まれて倒されてしまった。
爪が腕に食い込んで血が流れる。
「そう焦るな、小僧。別に危害を加えるような事はしない…今はな…それから、そっちの小娘…お前の質問に答えてやろう。
予測通り、この怪物達は元は人間だった。ここの研究所のな…私は1人の研究者を噛んでウイルスを移した。怪物になるかどうかは賭けだったが、私は賭けに勝ったのだ。
私はこの能力で全てを支配する!私が支配者だ!」
高らかに言って次に何かを呟いた。すると、今まで4人を囲んでいた怪物達がNo30の周りに集まった。
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