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瞬に食い込んでいた爪も外れ、瞬は痛みに顔をしかめながら3人の所へと後ずさった。
瞬の血に染まった腕を見て、No30が不思議そうに呟いた。
「小僧…何故何も変化が無い…まさか【オリジナル】…」
最後の焦ったような言葉を聞いて、隼人はニヤッと微かに笑った。
「おい!ウイルスの【オリジナル】は俺達にかかった…何か問題でも有るのか?」
「大有りだ…私の計画に差し支える。あれは壊す予定だったが…仕方ない。お前達を殺すしか無い様だ。下僕に出来ないのが残念だがな…
さぁ、私の新しい下僕の相手になってもらおうか!」
No30がそう言った直後、ホルスが何かを取り出して瞬の父に覆いかぶさった。離れた時には手に空の注射器…
「お前…父さんに…何をした…」
怒りで言葉が出てこない瞬をNo30は楽しそうに見つめて、
「…分かっているだろう?予想通りだよ……ウイルスだ…
喜べ…こいつは少し特殊でな、必ず…怪物になる…」
瞬の目の前が真っ白になった。気が付けば、瞬はネズミに殴りかかっていた。
ドン!何かを殴る音がした。しかし、音の出所はネズミからではない……サイクロプスの強烈な一撃によって、瞬は吹き飛ばされていた。
「「「瞬!!!!」」」
隼人、美咲、理緒の3人が同時に叫んで駆け寄ろうとしたが…3人共、その場に倒れてしまった。
瞬は意識が朦朧とする中、3人が急に倒れてしまったのが分かった。
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