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すると爛々と眼を輝かせていた相手が不服そうに口を尖らせる。
「むぅ」
相手も剣を鞘に納め、テクテクと先程と打って変わって無防備に近づいてくる。
「元気にしていたか」
「それなりぃ」
不満が残るらしく、頬を膨らまして答えるラシスは先程の野獣とは思えないほど幼い表情を見せる。
「ま、一撃目が巧くいかなかったし、仕方ないか。いつか寝首を掻いてやるから楽しみにしててよ」
笑顔で物騒なことを軽く言い放つ姿は言葉と裏腹に無邪気そのもの。
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