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「……もしもし!?30分なくて講義始まるよ!」
いつも冷静で物静かな彼女が感情的な声をあげて話しはじめるのに僕は驚いた。
会話は続く。
「…別に怒ってないけど、先生に文句言われて。ごめん…やつあたり。ちゃんと起きた?今日の講義は落とせないんでしょ。ダメだょ。ちゃんと起きないと…」
すぐに優しく穏やかな口調に変わる。
「私もう授業に戻らないといけないから…切るね。うん。分かった。じゃぁね…。」
―ガチャン―
少し寂しそうに彼女が受話器を置いた。
相手は誰なんだろう?
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