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あれから俺は寝てしまったようだ…
小鳥の囀りと共に目を覚まし、携帯を開く…
06:30。
まだ母さんは起きない。
俺はトイレに行こうとその場を離れた。
用をたしてベットの横に戻る。
「ん…んんん…」
「母さん!母さん!」
「ゆ…ゆう?」
目を覚ました母さんは
細く霞んだ声で問いかけてくる。
「待ってて、今医師(センセイ)を呼んでくるから。」
母さんから目を離しナースコールを押そうとした瞬間…
―ガシッ
「母さん?」
母さんに腕を掴まれた。
「…か…で…」
「え?」
呼吸機が邪魔で聞こえない。
「母さん。大丈夫だから。離して。」
そう言うと悲しそうに俯き、手の力を緩めた。
俺はナースコールを押した。
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