プロローグ

2/2
前へ
/158ページ
次へ
太一と涙をのんで別れ、僕は魔界に戻ってきた。 半年ぶりの魔界は、相変わらずどんよりとした空に、枯れた大地が広がる。 荒れ果てた世界だが、僕はここが好きだった。 自分の生まれ育った場所――― だが、あまりフラフラと道草をしてる場合ではない。 父上が呼び戻すほど、母上の病気は油断ならぬものなのだろう。 僕は再び翼を広げ、城へと飛びたった☁
/158ページ

最初のコメントを投稿しよう!

37人が本棚に入れています
本棚に追加