ぴの。

9/20
前へ
/43ページ
次へ
何度かの暗闇を超えて また明るくなる筈だったのに その日はとっても暗くて、寒かったの いつもは青いお空が あたちの汚れた毛の色みたいになって お空から たくさんのお水が降ってきたの いつもは気持ちいい風もビュンビュン音をたててたよ あたちは美味しいお水をたくさん飲めたけど お水じゃお腹がいっぱいにならなくて お腹がちゅいて動けなかった 体はお空から降るお水さんでびしょびしょになって 震える位寒かったの あたちはなんで生まれたのかなって 一生懸命考えたけろ あたちにはよくわからなかった。 大きな手の人は どこへ行っちゃったんだろう… 顔なんて覚えてないけろ 前のお家に帰りたい ママにもう一度会いたいよ あたち このまま死んじゃうのかな… お腹ちゅいた… 寒いよ… もう動けない…
/43ページ

最初のコメントを投稿しよう!

57人が本棚に入れています
本棚に追加