ぴの。

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あたちね… あの大きなお外のお家が、とっても怖かったの 寝ちゃったら、死んじゃうかもしれないから あたちは殆ど眠れなかったの そしたらね おめめを開けたまま、眠れるようになったんらよ。 ママがせんせぃって呼んでた毛むくじゃらのおじちゃんは そんなに怖くなかったけど やっぱり大きな手は怖かったの… あたちの爪を切ってくれた 汚れたお耳を掃除ちてくれた 『オマエ、可愛いな~』って、あたちをぐりぐりしてくれた ちょっとチックンは痛かったけろ あたち、泣かなかったよ… 小さなお家の外から もう大丈夫だからね あなたは私のお家に来るのよ お家には優しいお兄ちゃん達がいるの しばらくは会えないけど、仲良しになってね って ママの優しい声が聞こえてた。 色んな事が怖くて 聞こえないフリしてたけろ 本当はママの声、ちゃんと聞こえてたんらよ。 次は神様が言ったみたいに あたちは幸せになれるのかな… 色んな事がありすぎて 疲れちゃったあたちは ママの声を聞きながら 目を開けたまま眠った
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