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◆【interlude】◆
「…どうしてこんなところにいるんだろう?」
考えると、今朝の光景が脳裏にぼんやりと浮かんできた。
「たしか…きょうわたしはちこくして…ひとりでがっこうにいったんだ」
あまりに急いでいたから、知らない人にぶつかって………?
そこで一度、記憶が途切れている。
気づいたときには、また学校への通学路を走っていたはずだ。
でも途中でバイクを倒しちゃって……そうしたら怖いお兄さん達が話しかけてきて、囲まれて、いつの間にかここへ連れてこられたんだ。
暗い道。
相変わらずお兄さん達は何かを叫んでいたけれど、私はよく聞いていなかった。なぜなら……
「おなかが、すごく…へったんだ…」
一応、朝ごはんは食べたのに、とてもおなかがすいた。
ぼーっとしていると、怖いお兄さんの内の一人が、私の体を触ってきた。
すぐに他の二人も同じようにしてきた。
腕、肩、胸、おしり…色んなところをまさぐられて……私はそれがいやで、お兄さんの腕を掴んだんだ。離してって…そうしたら……
「おにいさんの…おててが…ちぎれちゃった…」
右腕をなくしたお兄さんは暴れて、もう二人のお兄さんはそれを見て驚いていた気がする。
私はそれが不思議で、お兄さん達を次々に触ってみた。
……私がされたように。
肩を触ってみた。
ぐちゃり、と音がして、温かい赤い色の水がいっぱい吹き出てきて、私の服にかかった。
ママが買ってくれた、お気に入りのワンピースだったのに。
胸を触ってみた。
お兄さんは口からも水を吐いた。
…どうしてこんなに赤いんだろう?
おしりを触ってみた。
お兄さんの体が二つに分かれた。
…昔遊んだ、つみきを思い出す。
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