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それを何度も繰り返した。
何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も………。
気づいたときには、お気に入りの白かったワンピースが…いや、自分の全身が赤黒く染まり、ダラリと垂れた二の腕からは、赤い液体が「ピチャリ、ピチャリ…」と滴り落ちていた。
三人のお兄さん達はもはや原型を留めておらず、バラバラになった頭部や腕が、赤い海に沈んでいた。
そこで私は気づく。
「おなか…すいた…」
私は「お兄さん達だったモノ」に近づいた。
それに手をかざして、自然と頭に浮かんだ言葉を呟く。
「光をください」
すると、「お兄さん達だったモノ」が白い光に包まれて、サッカーボールくらいの玉になる。
それは、私のおなかの中に入っていく。
「あったかい……」
体がポーッと温まる。寒い寒い外で、熱々のココアを飲んだときのような、そんな温もりが私を包む。
「もっと…たべたいな……」
私は赤い水たまりを渡り、裏路地の更に奥へと歩いていった。
◆【interlude out】◆
八階建てマンションの一室、リビングのテーブルで二人は夕食をとっている。
「まさかアンタの通学路で殺人事件が起こるなんて……あ、醤油とって」
「はい。まあ通学路っていってもバスで通るだけなんだけど…レモン汁かける?」
「もらうわ、このアジ美味しいわね。それでも割と近辺じゃない…。祐、用心するに越したことはないんだから気をつけなさい!アンタはいい男なんだから…。ちゃんと帰りは奈央ちゃんや健介クンと下校するのよ?」
「ハイハイ…」
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