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まとめると、この世界には「光喰らい」という怪物がいて、それは食事のために人間から「光」を奪う。
「光」を奪われた人間は「影」…さっきの女の子みたいな……怪物じみた存在になってしまう。
んでもって空腹のために人間を襲う、しかし絶対に戻れない。
おまけに馬鹿力を発揮するキラーマシーンに……
うん、なんかえらく簡単にまとめてしまった気がするが、ツッコミはなしだ。
そこで僕は一番気になっていた質問を口にした。
「ところで…率直に訊くけど、美鈴は何者なの?」
あの破裂する鈴を浮かべていた光景を思い出す。
それに、一瞬で『影』の女の子を消してしまったあの現象も。
美鈴はほっぺたのカラメルソースを袖で拭うと、改めて真面目な顔になる。
「ワタシ、狩人。光喰らいと『影』を狩る者。」
「狩人?狩人って動物とか捕まえるあの?」
「ちがう。狩人は種族。この世には『人間』『光喰らい』『狩人』の3つがいる。ワタシ狩人、タスク人間。」
「見た感じ同じに見えるけど…?」
「体のつくりほとんど同じ。でも、狩人や光喰らい、人間よりもカラダ頑丈。あと、みんな特別なチカラある。」
「さっき美鈴が投げたやつ?」
「そう。ワタシ『鈴』創り出すチカラ。みんな、違うチカラ、持ってる。」
「あの『影』を消したのも美鈴のチカラ?」
「あの技、狩人なら、みん、な…でき…る……。」
突然、美鈴がフラリとよろめく。
僕は慌てて肩を抱え、受け止めた。
柔らかい肌と艶やかな髪が僕に触れた。
ふわり、と甘い香りが鼻孔をくすぐる。
人形のように綺麗な顔立ち。
頑丈、と言っていたが、小さな彼女の身体は、やはり年相応の華奢なものに感じられた。
自然と顔が熱くなるのを感じながら、僕は彼女に呼びかける。
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