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死んだテロリストの胸にナイフが収まってあるのを発見して、それを抜き取り、私の上にまたがっていたテロリストの胸に思いっきり刺しこんだ。
「ガァアアアアアッ!!」
テロリストが胸に突き刺さったナイフを見て、悲鳴を上げる。
血が飛び散り、私は返り血をまともに浴びた。
返り血は凄く温かくて、気持ち悪かった。
私は刺さったナイフを引き抜いて、もう一度胸を突き刺す。
そして、男の力が緩まるのを感じると、すぐに蹴り押した。
「ぐ……ぁ……」
胸にナイフが刺さったまま、テロリストはピタッと動かなくなった。
そっと腕に手を当てて、脈があるか確認する。
……動いていない。
「はぁ、…はぁ…あ…ぅ……」
二人も殺してしまった…。
殺す覚悟も殺される覚悟もできたはずなのに…。
手が震えだし、目から涙が溢れだしてきた。
「…う、ぅわぁぁぁぁッ!」
私の嗚咽は廃棄病院に響き渡る。
私はこの日、初めて人を殺してしまった。
理由はどうあれ、私は人殺しとなった。
あれから、数分が経った。
廃棄病院に設置されたシャワーを浴びて、私は体についた返り血を綺麗に落としていた。
シャワーを浴び終えて、服に着替える。
破れた服の変わりに殺したテロリストから服を拝借した。
サイズ的には大きいが、着ていた服の上から着れば、問題はなかった。
それにこの服には防弾アーマーが装備されていて、何発か体に当たっても防げる。
自分の銃を装填した後、ホルダーに収めて、テロリストから奪った銃の弾を新しく装填する。
身を守る武器に関しては、もう問題ない。
食料に関しても、なんとかなるだろう。
後は三日間どうやって生き残るかだ…。
「…もう行こう」
私は廃棄病院を後にした。
Death Gameはまだ始まったばかり…。
本当の恐怖はここからだ。
<所持品>
・COLT M1911(7)
・COLT M1911用マガジン×2
・89式5,56mm小銃(30)
・89式5,56mmマガジン×1
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