[22:00] 秋島 祐一

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だんだんと息が荒くなり、呼吸が乱れる。 足も……凄く痛かった。 それでも、筋肉痛になりそうな勢いで、今も走っている。   ……僕は現在、 テロリストの魔の手から、逃げていた。       「――…こっちにいたぞ!」     「…ハァ…、…クッ…ソ……!」     ダダダダダダッ!     複数のマシンガンの音が道路に鳴り響く。 それらの音、一つ一つは僕をだんだんと深い恐怖へと追い詰めていく。     「…ハァ……ハァ…」     テロリストは必死になって、僕を追い続けてくる。   まぁ、当然と言えば当然だろう。 だって、僕は知ってしまったのだから。     この悪夢のゲームの実態を…。                           今から数十分前、僕は近くのネットカフェに行き、そこから国のホストコンピューターへとアクセスしていた。 今の警察、及び政府の状況が知りたかったからだ。   自分のノートパソコンにネット回線を繋いで、この事態が他の県に知らされているか、手始めに調べ始める。 ニュースを漁るが、この事態に関しての事は…… 一切書かれていない…?     (どういう事なんだ…)     まさか、他の県は東京がこんな事になっているのを知らされていないのか…?   僕はこれを不信に思い、更にネットの奥へと潜っていく。 警察や国家等、様々なコンピューターへとアクセスした。   そして……         僕はこのGameの仕組みを知ってしまった。
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