[22:05] 美鶴 蒼衣

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  「いやぁッ!!」     悲鳴が校内へと鳴り響いた。 ……校内?     (私……一体……)     徐々に思考が回復していく。   (そうだ…。 安全な場所で夜を過ごすために、<松丘中学校>へと来ていたんだっけ…。 それでちょっと眠くなって……それ…で…)     さっきまで見ていた悪夢を思い出してしまう。     「ぁ……ぁ…ぅ…ぅあ…ッ…」     思わず、目から涙がまた溢れだした。 涙は一行に止まらない…。 拭っても、また零れ落ちる。     (怖…い…、怖かった……。 あんな夢、もう二度と見たくない……)     「ぅ…ヒック…ぅぁ……ッ…ぁ…」     初めて人を殺したから、多分、あんな悪夢を見たんだろう。   私は泣きながらも、震えた体を落ち着かせるために、少し辺りを見回る事にした。                   校舎内はとても静かで、私以外の人の気配は感じない。   廊下の窓ガラスを開けてみた。 外からは相変わらず銃声が聞こえくる。 何発も何発も聞こえる…。 銃声がだんだんと大きくなっていく。 いや…、“近づいて”きている。 ここに向かってきているのだろうか…。   肩に下げていたアサルトライフルを構えて、銃声が近づいてくる所へと向かっていく。     (テロリストだったら、また殺さなきゃいけない…のかな…)     なら、私はまたあの感覚に襲われてしまうのだろうか…。 あの悪夢も見てしまうのだろうか…。
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