[22:15] 美鶴 蒼衣

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  (……そうだ!)   さっき、拳銃を渡す際に秋島君から取り上げた包丁をポケットから取り出す。 これなら、音も無く相手を……。     「殺す……の……」    そうだ。 もう迷っている場合ではない。 私達市民は今、生きるか死ぬかの状況に立たされているのだ。   幸い向こうも、まだ私の存在に気がついていないのか、さっきから周りの教室に警戒している。       ……殺すなら今だ。      ゆっくりと足音を出さずに私はテロリストに近づいていく。 一歩でも間違えて音を立てれば、即あの世行きだろう。 手に汗握って、ナイフを構える。     (………よし、この距離ならいける!)    
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