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そこには、サラが仁王立ちしてキラを見落としていた。 「あ゙っ、サラ…………おはよ。」 「おはよう!!」 「サラ、目がすわってる。」 「あぁ?」 「ヒーッ。」 あまりの恐さに悲鳴をあげた。 サラは怒らせると恐いところがある。 ある男子生徒がサラを怒らせてしまい、拳一発で遠くへ飛ばされた事がある。 「キラちゃん?」 「はいー!」 「また、寝ている時に魔法を使ったでしょ?」 「魔法?ん~、覚えてない。」 キラは寝相が悪い。特に爆睡している時は何をしたのかもまったく覚えてないのだ。 「そう、それなら頭を冷やして、思い出させてあげようか~?」 サラの両手には先程の水球より大きい水球が出てきた。 「け、結構です~。」 「遠慮しなくても良いのよ?♪」 サラはニヤッと黒い笑みを見せる。 「いいです~。あ、サラ朝ご飯は?登校時間になっちゃうよ?」 そう言って、ベッド脇に置かれた目覚まし時計を指差す。 時計は6時半前をさしていた。 「ちっ。早く起きて制服に着替えてね。遅刻するよ。」 サラはきびすを返しながら、キラの部屋から出ていった。 「何?さっきの舌打ちは?」
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