6/11
前へ
/67ページ
次へ
キラはふとベッドから降りて、勉強机にむかう。そには写真立てが置いてあった。写真立てを手に持って写真を眺めた。 写真には幼児くらいの顔が同じ女の子二人と褐色の肌に金髪の女性が映っていた。 女性と片方の女の子は笑顔だが、もう一人の女の子は無表情だった。 「この学園に来てあれから9年くらいたつのかな?」 キラは遠い目で窓の外を眺めた。 しばらくして、写真立てを元に戻すと、魔法で風を喚んで自分の頭やベッドを乾かした。 ドライヤー等で乾かせばいいのだが、登校準備や洗濯をしなければいけないので、時間がないのだ。 頭とベッドが乾くと制服に着替える。髪型はサラと違ってポニーテールにする。 身なりを整えると、脱いだ寝巻き持って部屋から出る。 リビングは、サラがカーテンと戸を開けたのか、明るくベランダから風が入ってきていた。 キッチンは対面式で、ちょうどサラが朝ご飯を作り始めていた。 サラに声を掛ける。 「洗濯するね。サラのパジャマはどこ?」 「あ、ごめん。まだ、部屋にあるよ。洗濯お願いね。」 「ほいほい♪」 キラは、サラのパジャマを取り、リビングから出て洗濯室に向かった。
/67ページ

最初のコメントを投稿しよう!

31人が本棚に入れています
本棚に追加