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ちょうどサラが盛り付けをした皿をカウンターに並べていた。 それを、横目にベランダへ出た。 陽がほんのちょっとあがっていた。 空は悠々と雲が流れていた。 キラは鼻歌を混じりながら陽気に洗濯物を干した。 一方、サラは皿を並べおわると朝食作りに使った食器を洗っていた。 ふと、ベランダから鼻歌が聞こえ顔をあげる。 「クスッ。キラ、ご機嫌だね~。」 「だって、今日から中等部じゃない☆」 サラの顔を見ずに洗濯物を干しながら返事をする。 「今年は誰と同じクラスなねかな~。」 「あれ?キラ知らないの?1年のクラスは初等部6年のクラスのまま、持ち上がりだよ。」 「えっ!?」 驚いてサラを見る。 「先生の話聞いてなかったの?」 キラは、だだ、だだ、固まるだけだった。 それを見たサラはため息をついた。 「はぁ、聞いてなかったのね。」 「………………。」 「寝てたでしょ?」 「ヴッ‥‥‥‥‥‥。」 キラはさらに固まった。 「図星みたいね。そこでつったってないで、早く洗濯を終わらす!」 「は~い。」 キラはションボリしながら残りの洗濯を干す。 「キラ?」
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