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(あれ?痛くない?)
予想していた痛みが体にこなかったので、そっと目をあけると目の前にはブレザーの制服を着た知らない少年の顔があった。
サラは少年に抱えられていた。少年がぶつかった時に後ろへ倒れるサラをとっさに止めてくれたのだろう。
「大丈夫ですか?」
少年は優しくサラに声をかけた。
「えっ、あ!ごめんなさい。よそ見をしていて………。」
「こっちも前見てなかったから、ごめんね。ケガはない?」
「はい。すみません。ありがとうございます。」
「それは良かった。」
少年は優しく笑ってサラが立てれるように態勢を直すと抱えてる手を解いた。
「ねぇ、君大丈夫?」
少年の背後からひょいっと別の少年の顔が出てきた。
(えっ!?顔が同じ!?双子?)
サラは目を大きく開いて驚いた。
ぶつかった少年と顔を出した少年の顔が同じだったからだ。
ただ、違うの服装。後から出てきた子は学ランを着ていた。
「突然、出てくるなよ。びっくりしてるじゃないか。」
「ごめん、ごめん。驚かせちゃったかな?」
「…………。い、いえ。大丈夫ですから。あ、私人を待たせてるので、失礼します。本当にすみませんでした。」
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