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サラはぶつかった少年に改めて謝ると急いで顔を俯いてその場を後にした。
「サラー!!」
「あ、キラ。」
キラの声が聞こえて顔をあげるとキラがサラの方へ駆け寄ってきた。
「大丈夫?」
「あ、うん。大丈夫だよ。」
どうやらサラが少年とぶつかった所を見ていたようだ。
「見てたの?」
「最初から最後まで。」
「見てたら助けてよ~。私が人見知りするの知ってるでしょ?」
「だから、苦手なもの克服するためにあえて助けなかったの☆」
キラはウインクをした。
「でも、だいぶ人見知りしなくなったじゃない。前は、下を向いて無口になっているか私の後ろに隠れていたじゃない。」
「それはそうかも。キラの荒療法のおかげでね。」
「アハハハ(汗)で?なんでよそ見してたの?」
キラはすぐに話題をかえてサラの顔をじっと見た。
「あぁ、それはね。…………!!」
サラは背後で強い力の気配をまた感じて勢い良く後ろを振り返った。しかし、それらしきモノは見つからず、あの二人の少年の姿も見当たらなかった。
「どうしたの?」
キラは不安げにサラに聞いた。
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