転入生

5/17
前へ
/67ページ
次へ
「あ、あのね。さっき強い力の気配しなかった?」 サラは周りをキョロキョロしながらキラに言った。 「強い力の気配?」 「うん。」 周りを見渡すのをやめて、キラの顔を見て頷いた。 「う~ん。私は気配を感じるのは、サラよりまだまだだからなぁ。感じなかったよ。」 すまなさそうに言う。 「そっかー。一体誰の力だろう?」 「どんな力の気配だったの?」 サラとキラは話ながら歩きだした。 「そりゃ、もう、メチャクチャに。急に気配を感じたよ。それまで、感じなかった。」 「ん~、誰か先生かな?」 「それは違うと思う。強い力を持っている先生だったら、周りに感じられないようにちゃんとコントロールをして力の気配を隠してるよ。」 「それじゃ、新しく学園に入ってきた生徒?」 「強い力を持っている生徒は学園に通う前に、徹底的に!!力の気配の隠し方やコントロールをたたき込まれるじゃない。」 「そんなに強調しなくても……………」 「だって、私達もそうだったじゃない。」 「そうだった。」 二人はその頃の事を思い出し暗いため息をついた。
/67ページ

最初のコメントを投稿しよう!

31人が本棚に入れています
本棚に追加