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「顔はよく見てない。」
キラはイリスの勢いにまかせて答えた。
「身長は?」
「し、身長はアンジぐらいかな?」
キラは恐る恐るアンジを指さした。
「フム。」
イリスはアンジを頭から足までジッと見た。
「な、なんだよ。」
「まぁまぁね。」
「はい?」
カーン カーン
ガラガラ
鐘がなると同時に戸が開いた。
「はい。席に着いて。」
黒髪に眼鏡をかけた男の先生が入ってきた。
「じゃぁね。キラ」
「またあとでな。」
「うん。」
二人はそれぞれ自分の席に戻った。
先生は全員が席に着くのを確認すると、口を開いた。
「私はこのB組を受け持つことになった。リンだ。」
(なに?この先生、すごい力。さすが中等部の先生ってか。)
キラはリンの力の気配を読み驚いたが………。
(違う!この力の気配は先生じゃない!いったい誰の力?)
キラは話を聞いているふりをしながら力の気配がどこから出てきているのか、調べた。その間にリン先生の話も進んでいった。
「さて、今年もこの学園に新しい仲間が増えた。」
(一体どこから?…………あぁもうサラだったら、こんなの得意だからすぐに分かるのに~~。)
「その一人がこのクラスに入ることになった。さ、入って。」
(集中しろ集中!!いた!戸の外にいる。)
リン先生の言葉と同時にキラは戸に目をやった。
ガラガラ
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