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サラはジッとハルトを見た。
ハルトが視線に気付いたのか顔をこちらに向ける。
サラとハルトの視線が合った。
ハルトはニコッとサラの方に頬笑んだ。
笑顔も女子が見たらもっと黄色い声を出しそうなほどに良かった。
しかし、周りは気付いてない。サラしか分からないように頬笑んだようだ。
(あれ?また、ドキドキして切ない。それになんだろうこの感覚。)
サラは今まで感じたことのない気持ちや感覚に戸惑った。
「えーと、ハルトくんが座る席は…………、」
ヒロミが教室を見渡し、クラスの出席簿に目を通す。
「サラちゃんの横があいてるわね。」
「えっ?」
自分の名前を呼ばれて我に返った。
ハルトは教壇から離れどんどんとサラの所まで近づいてくる。
(???)
サラはハテナマークを浮かべるばかり。
サラの近くに来るとハルトは隣の席に座った。
(えっ?となり!?)
サラはようやく気付き慌てふためく。
ちょうど、ハルトが席についた時だった。
クラス中の視線がサラとハルトに集まる。
(し、視線が痛い。)
チラッとハルトを見るが、ハルトは何も気付いてないのか平然としていた。
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