プロローグ

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牢の外にいる少女は牢に近づき、地面に懐中電灯を置いて座る。 「サッちゃん。だいじょうぶ?」 「キッちゃん!?」 心配そうな顔をして覗く、姉妹を見て少女は驚いた。 「シーーーッ!ととさまとかかさまにきづかれちゃう。」 牢の外にいる少女は、口の前で人差し指をたてて、牢の中にいる少女を静止した。 「キッちゃんね。おなかペコペコだとおもって、サッちゃんのごはん、もってきたよ☆」 そう言って、自分が手に持っていた、大きな笹の葉で包んだ物を牢の隙間から少女に渡した。 中身をみると、綺麗な三角にはなってないが、おにぎりが二つちょこんと笹の葉の上に仲良く並んでいた。 おにぎりを見た少女は急にお腹がすいてきた。 「キッちゃん、ありがとう。サッちゃん、おなかすいた☆」 「クスッ。やっぱり。じゃーん♪サッちゃんといっしょにたべようとおもって、キッちゃんももってきましたぁ☆」 そう言って、もう一つ同じ大きな笹の葉で包んだ物をだした。中身も綺麗な三角ではないおにぎりだった。 「それと、おちゃももってきたよ☆」 どこから出してきたのか水筒を持っていた。
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