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ガチャッ…
ナオ兄の部屋…
今はもうガラガラになっていて、
ナオ兄がいなくなったことを改めて実感させた
今この部屋にあるのは
ベッドと机と本棚
あと、ちょっとした小道具
私は前と同じようにナオ兄のベッドに座った
そしてナオ兄がくれた封筒を開ける
そこには一枚の手紙と、一枚のMDがはいっていた
私は手紙を読み始める
『康恵、元気か?
お前がこれを読んでるってことは
俺はもう此処にはいないんだろうな
お前はもう充分過ぎるほど傷付いたから
これからは幸せな道を歩んでほしい
お前は優しい人間だから
裏切られることも沢山あると思う
それはお前の人生の中で大切なものになるんだ
俺…お前にあげたいものがあるんだ
この手紙、俺の部屋で読んでるよな?
俺の机の二段目の引き出しに四角い箱があるだろ?
それ
お前の卒業式に渡したかったんだけど、会えなかったから渡せずにいた…
これ…持っていてくれないか?
康恵は俺のことでいっぱい悩んだだろうけど、そんなに自分を責めないで
これはきっと決められていたんだよ
だから…もういいんだよ
二年後…今までと変わらずに居てくれたら嬉しい』
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