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『奴が来てるのか!厄介な相手だな…。』
少女が男に言う。
『急がないと、彼連れて行かれちゃうよ!群馬さん、奴等の目の前まで移動出来る?私の今の力だと相手から10メートル以内が限界。』
『解らんが試してみる…。』
男は両手を握り、目を瞑って精神を集中させる…。
『行くぞ!』
男が言うと、少女と男は陽炎に包まれた。
俺は胸ぐらを掴まれたままバンの横扉に連れて行かれる。
『動けないとは思うが、注意して下さいね。』
黒いスーツ達に長髪の男が言うと、俺はバンに放り込まれる。
『ん?何だ?何か来る!』
長髪の男がそう言うと、バンの前に男と少女が姿を現した。
『凛!今だ!』
『うん!』
男が言うと少女は返事をし、ナニカをした。
『チッ!敵か…。』
長髪の男がバンから降りる。
『何!?』
長髪の男はバンの横に立ったまま動く気配は無い。
回りを見ると、他の連中も同じく止まったまま動かない。
『群馬さん!早く!力が切れるよ!』
『オウ、解った。』
男は俺の前まで来ると俺をおぶり、少女の横に行く。
『駄目!?切れる!』
『OKだ!凛。』
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