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男が言った直後、長髪の男達が動き出した。
『幻覚の能力者か!』
長髪の男が叫び、陽炎に包まれる。
『この少年は戴いて行くぞ!』
群馬と呼ばれた男と俺、それに少女も陽炎に包まれる。
長髪の男が俺達の前に来た時、俺達も何処かに移動した。
『チッ!奴も能力者か!』
長髪の男は舌打ちをし、車に戻ると言った。
『追跡不能ですよ…。小野江戻りましょう。』
連中は黒いバンに乗り込み学校の前から走り去る。
数分後、サイレンを鳴らしたパトカーが到着し学校に入って行くのだった。
『君、私が忠告した筈だぞ?バンには近付くなと…。』
俺をおぶりながら男が言う。
この声は闇の中で聞いた声だ…。
『馬鹿なんじゃ無いの?この人…。』
男の横で歩く少女…。どうみても小学生だ。
『もう良い、下ろしてくれ…。』
俺は男に言う。
『ん?アレだけの衝撃波を貰ったんだ、まだ立て無いと思うぞ?』
男はユックリと屈み、俺を下ろしてくれる。
少しヨロツクが歩け無い程では無い様だ。
ユックリと立ち上がった俺は男に尋ねた。
『アンタ等一体何者なんだ…?』
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