第1章 研究レポート

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らしい…。というのには理由が有る。 力のせいなのか、俺は人と付き合うのが苦手で、両親とも会話をしない。 昔からの事なので両親は気にしていないらしいが…。 『ねぇ、ナリりん聞いてる?』 『……。』 一つ例外が有るとすればコイツだ。 ひつこく付きまとい、返答するまで何度も同じ事を聞いてくる。 『ねぇ、聞いてるの?』 『聞いて無ぇよ…。』 『もう!ちゃんと人が話してる時は聞きなさいよね!』 時々思う事がある…。 あの時コイツを助けなければ良かったと。   俺は一度鋭く睨み付けると、こう言った。 『俺の事はほっとけ…。』 『うぅ…、ナリりんのその目嫌いだな…。凄く冷たい感じがするよ。』 当たり前だ、そうしているのだから…。 『でも私はめげないよ!慣れてるしね♪』 やはりコイツは変な女だ。 それ以上何も言わず、俺は無視して歩き続ける。 学校の門が見え始めた頃、突然俺の中に異変が起こった…。         !?   唐突に鼓動が速まり、心拍数が上がる。 胸に激痛が走り立って居られない状態だ。
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