19人が本棚に入れています
本棚に追加
らしい…。というのには理由が有る。
力のせいなのか、俺は人と付き合うのが苦手で、両親とも会話をしない。
昔からの事なので両親は気にしていないらしいが…。
『ねぇ、ナリりん聞いてる?』
『……。』
一つ例外が有るとすればコイツだ。
ひつこく付きまとい、返答するまで何度も同じ事を聞いてくる。
『ねぇ、聞いてるの?』
『聞いて無ぇよ…。』
『もう!ちゃんと人が話してる時は聞きなさいよね!』
時々思う事がある…。
あの時コイツを助けなければ良かったと。
俺は一度鋭く睨み付けると、こう言った。
『俺の事はほっとけ…。』
『うぅ…、ナリりんのその目嫌いだな…。凄く冷たい感じがするよ。』
当たり前だ、そうしているのだから…。
『でも私はめげないよ!慣れてるしね♪』
やはりコイツは変な女だ。
それ以上何も言わず、俺は無視して歩き続ける。
学校の門が見え始めた頃、突然俺の中に異変が起こった…。
!?
唐突に鼓動が速まり、心拍数が上がる。
胸に激痛が走り立って居られない状態だ。
最初のコメントを投稿しよう!