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『仲間ってなんだよ!彼らって誰だ?』
意味が解らない事ばかりだ…。
『今は説明している暇が無い…。もう少ししたら黒いバンタイプの車が君の前に来る筈だ。それが見えたら逃げてくれ。』
『車?その車が、お前の言う彼らなのか?』
『嫌、彼らの工作員だ。イカン!奴等が来る。必ず逃げるんだぞ!』
そう言うと声が途切れ、静寂の暗闇に戻った。
俺はハッと我に帰り、辺りを見回す。
俺の横でオロオロとしながら座り込んでいる遥の手を持つ。
『ナリりん!大丈夫なの!』
『アァ…、それより近くに黒塗りのバンが停まって無いか?』
俺は倒れたままの状態から遥に話す。
『バン?車の事よね?』
辺りをキョロキョロと見回す遥。
『有ったか?』
『えぇ、有ったは…。アッ!動いた…。此方に徐行してくるよ?』
あの闇の出来事は夢じゃないらしい…。
『遥、学校まで全力で走れ。良いな…。』
『どう言う事?』
いぶかしげに俺の顔を見る。
『話は後だ…。兎に角走れ。』
遥は立ち上がると学校に向かって走り出す。
俺も立ち上がり、車を確認すると学校に向かって走り出す。
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