第1章 研究レポート

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俺の行動に気付いたのか、車も速度を上げて此方に向かって走り出す。 彼奴等は一体何者何だ? 運転手はスーツでサングラスを掛け、いかにもな姿だ。 遥を見ると、どうにか門に辿り着いた様だ。 俺だけなら何とかなるか…。 俺は急に方向を変え、車の方にへと走る! 運転手は驚いたのか車を停め、俺の様子を伺っている様だ。 俺は車の前に立ち止まり、運転手に向かって言った。 『アンタ等何者だ?』 『……。』 助手席に座る男がピンマイクに向かって何かを話している。 バンの横扉が開き、数人のスーツ姿が降りて来た。 『君は鳴瀬 紫狼君だね?』 黒いスーツの男が僕に向かい問う。 『アンタ等は何者だって聞いてるんだが?』 黒スーツの男達の後ろから髪をUPにした女が現れ、俺に告げた。 『私達はこういう者よ…。』 名刺を差し出し、俺はその名刺に目を通す。 ~内海総合病院研究室監理科~小野江 今日子 内海総合病院と言えば、この辺では一番大きく、私立病院だが国から指定を受けている病院である。 俺が産まれたのも内海総合病院で、研究科に親父も勤めている。
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