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『で、親父の勤めてる研究室が、一体俺に何の用なんだ?』
『貴方の御父様の事は良く知っているわ。私達も最近解った事なのだけど、貴方の身体に特殊な細胞が有る事が解ったの。それで少し協力をして頂けないかと思って。』
『協力?ワザワザ学校に通学している所を待ち伏せしてか?』
女は少し眉毛を動かすが、また元に戻った。
『貴方には昔から特殊な力が有った筈よ?それもその細胞の力なの。』
コイツ等は俺の事を知っているらしい…。
同時刻
双眼鏡を使い俺の行動を見守る人影が二つ有った。
『ネェ!彼奴、奴等に突っ込んで行ったよ?』
『何?彼は私の言葉を信じて無かったのか?彼を奴等に渡す訳にはいかない…。凛行くぞ!』
男は凛と呼んだ少女の手を握る。
『変な所に移動しないでよ?群馬さん。』
少女がそう言うと、二人の回りに陽炎の様な揺らぎができ、次の瞬間二人の姿は消えた。
『アンタ等に着いて行って何か得が有るのか?』
女に俺は言い返す。
『調子に乗るなよ糞餓鬼!』
女の横に居たスーツ姿の男が俺に手を伸ばすのを遮り、女は言った。
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